人工透析で障害年金請求、初診日証明がとれないとのご相談

2020/10/13
人工透析で障害年金請求、初診日証明がとれないとのご相談

障害年金の請求では、『「初診日」が特定できれば請求手続きの7割が完了する』と言われるほど「初診日」を特定することが重要です。
しかし、長期間に渡り治療を継続されてきたような場合、カルテの廃棄・医療機関の廃院などの諸事情により「初診日」を特定することが難しいことも少なくありません。
今回ご相談いただいたケースも「慢性腎炎を長く患い、人工透析療法を受けているが、在職中であったため障害年金については相談したことがなかった。最初に受診した医療機関はすでに廃院となっており、初診日の証明を受けることができない。」ということでの来所でした。

障害の状態

病名:慢性腎炎


性別:男性(50代)


20代の頃より慢性腎炎を患っていたが、症状が徐々に悪化。
現在は人工透析を週3回行っている。
高校卒業時から現在まで就労中。


申請結果:障害厚生年金2級 年額:約140万

ご相談までの経緯

今回のご相談者さまは、慢性腎炎の悪化により数年前から人工透析療法を行ってきましたが、これまで障害年金についての相談や請求手続きをされたことがなかったそうです。
週3回の人工透析を行いながらの就労は身体的にも厳しい状態でしたが、在職中は障害年金を請求しても受け取ることができないと思っていたため・・との理由でした。
ところが、最近になって知人から「人工透析を行っているのであれば、障害年金に該当するのではないか」とアドバイスを受け、請求してみようと思われたそうです。
ご自身で請求を行うつもりでしたが、手続きが複雑で特に『初診日の証明』となるものが何もなく、どうしていいかわからないまま手続きをすることができずにいたとのことでした。
手続方法について、インターネットなども活用しながら模索していたところ、当事務所のホームページをご覧になり、ご相談に来られました。

申請にあたって

今回のご相談は、『初診日の証明』がポイントとなりました。
ご相談者様は、20代の頃、職場の健診で蛋白尿を指摘され、初めに自宅近くのA医院を受診されたそうです。
10年以上慢性腎炎で通院されておりましたが、最初の受診医療機関であるA医院が廃院となったため、その後、複数回の転院を繰り返し現在に至っています。
 
障害年金を請求するためには、A医院を初めて受診した日の証明が必要となります。
 
しかし、すでにA医院は廃院となっているため証明を受けることはできません。
このような場合、初診日と初診日の証明書を受けることができない理由を申立て「受診状況等証明書が添付できない申立書」を作成し、申し立てた初診日を裏付けるための参考資料の添付が必要となります。
そこで、相談者さまは、当時A医院から渡された転院先の医療機関への「紹介状」が参考になるのではないかと思い、次の医療機関であるB医院に照会したそうです。
しかしながら、終診が約8年ほど前であったため、B医院でもカルテも紹介状も残っていなかったとのことでした。
この時点でのご相談ではありましたが、何か初診日証明の手がかりとなるものを見つけるため、複数回のヒアリングを行い、参考となる資料について色々ご提案させていただいたところ、当時A医院にお勤めだった看護師さまと連絡が取れるとのことでした。
長く通院されていたこともあり、相談者さまのことをよく覚えておられ、初診日についての証明(「初診日に関する第三者からの申立書(第三者証明)」)にもご協力いただくことができ、ようやく初診日が確定し、障害年金の請求に進むことができるようになりました。

申請結果

原則、20歳以降に初診日がある傷病で障害年金を請求する場合、受診状況等証明書が提出出来ない場合には、第三者の証明のみでは不十分とされ、それを裏付ける参考資料が別途必要となります。
ただし、当時通院していた医療機関の医療従事者の証明である場合は、別途参考資料がなくとも初診日を証明する有力な参考資料として取扱われます。
今回のケースについては、看護師さまの第三者証明が有力な参考資料として認められ、事後重症請求により障害厚生年金を受けとることができました。

お客様の声

この度は誠にありがとうございました。心より感謝申し上げます。