双極性感情障害での遡及受給事例(障害厚生年金2級)

query_builder 2021/05/07
障害年金の受給事例
障害年金 受給事例 遡及_R

障害年金では、初診日から原則1年6ヶ月経過した日を障害認定日といい、この障害認定日において障害等級に該当していた場合、障害認定日の翌月分から年金の支払いが発生します(認定日請求)。


認定日請求では過去の分も遡って受給(遡及)できますが、年金の支払いには時効がありますので、受け取れるのは受給権発生以降の最大で過去5年分となります。


この認定日請求ですが、申請を行う場合、いくつかのハードルがあるというのが現実的なところです。

https://youtu.be/j2uGvLAotNM※動画で遡及の認定日請求について解説していますので、参考にしてください。)


例えば、認定日から時間が相当経過してしまっていると、認定日時点の診断書の作成ができないことも多く、また、当時の症状や状況を証明する資料を集める必要がある場合も出てくるなどで難しくなってしまうことなどが挙げられます。


今回のご相談者様は、現在は障害等級の2級が想定される状態で、初診日は10数年前という方でした。


幸いにも初診日の証明も取得でき、さらに認定日時点の診断書の取得も可能な状態でしが、認定日当時は体調が悪化している中、フルタイムの就労を行っている状況でした。


フルタイムの一般就労の実態がある状況ですと、障害年金に該当するのはハードルが高くなってしまうため、当時の日常生活の状況や休職から退職に至る経緯などをいかに正確に伝えるかがポイントとなる方でした。


障害の状態

病名 双極性感情障害

性別 女性(50代)    


10数年前から業務多忙や職場での人間関係のストレス、家族の介護などの心的負担が重なり、不眠や不安感、気分の落ち込みが出現。


徐々に欠勤や遅刻早退をするようになった。その後は、体調回復が見られず、休職を繰り返し、退職。再度就職をするも、人間関係に悩み症状は悪化し、休職を経て退職。


主治医からも労働は禁止され、夫からの支援を受けて生活をしている状況。  


申請結果:障害厚生年金 


現症日2級 年額:約160万

認定日3級 年額:約60万(5年遡及額約290万円)

相談までの経緯

当初は現在お勤めの会社を休職中で、職場復帰も難しい状態であるため退職することを考えているという状況でした。


そのようなとき、HPで当事務所を見つけられ、障害年金の申請のご相談をいただきました。

申請にあたって

初回相談時に、現在の生活の状態を簡単に確認させていただき、障害年金の制度説明や初診日の確認、どのような請求になるかなどをご説明させていただきました。


その後、複数回に渡ってヒアリングを行い、現在のお体の状態や日常生活状況などを詳細にお伺いしました。


現在の状態は障害年金に該当することが予想されましたが、お話を伺うと、障害認定日の診断書も取得できるとのことで、遡及の可能性も検討いたしました。


当時の状況について、詳しくお伺いしたところ、認定日以前から休職をしていたものの、認定日当時は在職中で、復職、就労しているタイミングでした。


その後、更に休職を繰り返し、結果、退職してはいましたが、認定日時点では通常勤務をしており、その後の休職も認定日より半年程経ってからであったため、診断書から確認できる症状だけでは当時の状況がうまく伝わらず、就労可能であったと認定される可能性が高いのではないかと判断いたしました。


実際には、認定日時点では、体調も気分も不安定で長期間休むことはなくとも、体調不良により休みや遅刻や早退となる状態で、働くことに大変なご苦労があったようです。


そのため診断書を依頼する際には、当時の先生に、休職の際の作成していただいた診断書情報をもとに、認定日前後の休職期間について備考欄に記載していただくことは可能か相談いたしました。


そうしたところ、ご協力いただくことができ、認定日当時は出勤していたものの、安定した状態ではなかったことを主張する材料とすることができました。

申請結果

ADHDの疑いもあると診断を受けていたことから、病歴就労状況等申立書は生まれたときからのものを作成し、特に認定日当時の就労の状況について詳細に記載を行いました。


また、日常生活の状況についての資料も添付し、裁定請求に望みました。


その結果、申請から約3ヶ月で「障害認定日障害厚生年金3級、現症日以後障害厚生年金2級」の決定を受けることができました。  


今回の申請にあたっては、認定の不安要素であった認定日当時の就労状況について、診断書に記載していただくことができたことや、詳細な症状の申し立てをしたことにより、当時の状況をより正確に伝えることができたのではないかと感じています。


それが遡及の障害年金の決定につながったのではないでしょうか。

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