就労と障害年金 働きながらでも障害年金はもらえます!労働しながら障害年金を申請するポイントを解説

query_builder 2021/02/09
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障害年金のご相談を受けていると、「障害年金は働いていると貰えないのですか?」といったご質問をいただくことがよくあります。


障害年金は、病気やけがによって生活や仕事などが制限されるようになった場合に、受け取ることができる年金ですが、では、働いていると受け取ることできないのかというと、必ずしも、そういうわけではありません。


確かに、精神疾患のように働いていることで障害状態の判断基準に影響する病気もありますが、就労していても障害年金を受け取ることが出来る病気もあります。


実際に、就労しながら障害年金を受給できた事例というのもたくさんあります。


今回は、働きながら障害年金を申請される場合のポイントを解説していていきたいと思います。

「就労」が審査の判断基準となる病気

疑問

現在、働いていますが、体調が思わしくありません。障害年金の申請も検討していますが、退職しなければならないでしょうか?

セミナー講師

障害年金の審査において、「就労の有無」というのは重要なポイントではありますが、必ずしも就労していると該当しないというわけではありません。


障害年金には、人工関節の挿入など、その障害の状態によって等級が決まっているものがいくつかあり、その場合は「就労の有無」に関わらず障害年金の認定を受けることが出来ます。


また、眼や聴覚、肢体の障害などは、一定の障害基準を満たしていれば、障害年金の対象となるので働いていることが障害年金の審査に影響することはほとんどないといえます。


なお、働いていることが審査に影響を及ぼす傷病だとしても、勤務や日常生活の状況によっては認定される場合もありますので、退職していなければ対象にならないというわけではありません。

疑問

うつ病との診断を受けましたが、この場合はどうなりますか?

セミナー講師

精神疾患などは「働けている=重度の症状ではない」と判断されてしまうため、働いていることが審査に影響を及ぼす傷病ということになります。


ただし、必ずしも働いているから該当しないというわけではありません。  


例えば、うつ病などの場合、体調が悪化したための早退や通院による遅刻などの状況、会社での業務上の配慮を受けることができているか、また、帰宅後や休日の体調なども障害年金の審査をするうえでの参考になります。


こういった、生活状況すべてを踏まえて総合的に判断されることになります。  


また、発達障害や知的障害の場合、多くの方が会社からの配慮を受けながら、もしくは、障害者雇用枠などで働いていますが、障害年金を受けている方も多くいらっしゃいます。


このように、働いていることが審査に影響を及ぼすとは言っても、継続年数や就労形態なども審査の上ではポイントとなりますし、また、傷病を理由に時短勤務や業務内容の配慮、業務上のサポートなどを受けている場合には障害年金の対象となる可能性があります。

「就労の有無」が審査の判断基準とならない病気

疑問

わかりました。私にも可能性があるかもしれないですね。因みに「就労の有無」が審査の判断基準とならない病気とはどういったものがありますか?

セミナー講師

そうですね。まず、障害の状態によって等級が決まっているものの例を上げると、人工関節の挿入などが挙げられます。


人工関節を上肢もしくは下肢の3大関節のいずれかに挿入していることで、どうしても生活や就労に制限が出てきます。


この場合、「就労の有無」に関わらず、障害年金の等級は、原則3級と定められています。


また、人工透析の場合は、定期的に透析を受けなければならず、やはり生活や就労に制限が出てきますので、実際の「就労の有無」に関わらず、2級と認定されます。  


なお、いずれの場合にも挿入後の状態や症状によってはさらに上位等級の可能性もあります。  


他にも、ペースメーカーや人工弁・人工肛門・新膀胱造設など等級が決まっているものもいくつかありますので、詳しくは年金事務所や社会保険労務士などへ相談してみましょう!


このほか、障害の状態によって等級が決まっているわけではありませんが、眼や聴覚、肢体の障害などの場合、視力や聴力などは数値として表され、手や足などはその状態や動作程度などによって判断されます。


そのため、障害等級の判断がしやすく、一定の障害基準を満たしていれば、働いていることが障害年金の審査に影響することはほとんどないといえます。

障害年金申請時のポイント

疑問

障害年金を申請しようと思います。注意が必要な点はありますか?

セミナー講師

さきほども申し上げましたが、働いている場合でも、勤務の状況や帰宅後の日常生活の状況によっては障害年金の対象となる可能性は十分あります。


その場合は、会社から受けている配慮や、帰宅後や休日の体調などご自身の状態を正確に伝えることが重要です。


無理をして勤務をしている状況や帰宅後にはどっと疲れが出て寝込んでしまっている、また、休日は家事も一切できず寝たきりになる、などの状態にあったとしても、その状態をうまく医師に伝えることができていなければ、診断書に反映されることはありません。


障害年金は書類審査で、記載のない内容や提出されていない書類については一切考慮してもらう事ができません。


病院の先生は医療の専門家であって、年金の専門家ではありませんので、障害年金申請にあたって表現していただかなければならない内容については、基本的に詳しくありませんので、事前に主治医の先生に説明を行い、医学的観点から記載をしていただくようにお願いする必要があります。


これを怠ってしまうと、認定結果が、障害年金に該当しない、もしくは、本来の障害の状態より低い等級で決定になってしまう、ということも考えられます。


診断書を作成する医師にご自身の状況・状態を的確に伝え、正確な診断書を作成してもらうことが重要です。


また、病歴就労状況等申立書やその他の資料を提出することにより日本年金機構など審査する側へもご自身の状況・状態を申し立てていきましょう。

疑問

わかりました。その他、注意することはありますか?

セミナー講師

少し先のお話にはなりますが、障害年金は、ほとんどの方が障害年金決定になった後も定期的に診断書の提出を要します。


更新の手続きは、障害年金の申請手続きに比べると必要な書類も少なく、原則、障害状態確認届(診断書)の提出のみになります。


そのため、楽と感じる方も多いと思いますが、手間が少ない分、診断書の内容が非常に重要になってくるということに注意しましょう。


障害状態確認届(診断書)を作成する際は、症状について正確に主治医に伝え、自分の状態が的確に反映された診断書となっているかよく確認しましょう。


また、当然ですが、一度認定されればずっと貰えるというものではありませんので、当初よりも状態が回復、軽快している場合には下位等級への変更や支給停止となることも十分理解しておきましょう。

障害年金を受けながら、働く際の留意点

疑問

障害年金を受けながら働いていると、年金は減額されますか?

セミナー講師

基本的に給与を受けているからといって、障害年金が減額されるということはありません。


しかし、20歳前に初診日がある傷病で障害年金を受給している方については、所得制限が設けられています。


これは、年金に加入する前の傷病であるため、保険料負担がない無拠出による給付、福祉的な意味合いの給付であるため、一定以上の所得がある方については制限されることになります。


ちなみに、前年の所得額が4,621,000円を超える場合は年金の全額が支給停止、3,604,000円を超える場合は2分の1の年金額が支給停止になる「所得制限額」が設けられています。


支給停止となる期間は、8月から翌年7月までとなります。


なお、障害年金受給者に扶養親族がいる場合は、扶養親族1人につき所得制限額に38万円(※)加算されます。


(※)対象となる扶養親族が老人控除対象配偶者または老人扶養親族であるときは、1人につき48万円が加算され、特定扶養親族であるときは1人につき63万円が加算されます。

疑問

障害年金を受けることになった場合、勤務先への報告は必要になりますか?

セミナー講師

障害年金は非課税であるため、会社の年末調整などにも影響することはありません。


つまりは、勤務先への報告は特段必要ないということになります。


ただし、障害者手帳(精神障害者保健福祉手帳・身体障害者手帳)の交付を受けている方など、税法上の障害者控除の対象となる場合は控除額が拡大するため、年末調整の際には、手帳の交付を受けていることなどを申告した方がよいでしょう。


なお、障害者手帳の交付を受けていることを会社に内緒にしたい、というような場合は確定申告で対応するというのも一つの方法です。


とは言え、実際には、障害年金を受給しながら勤務をするような状態であれば、勤務先に様々な配慮をして頂く必要も出てくることもあると思います。


病状と生活(仕事)との両立を図っていくためにも、勤務先としっかりとお話をする必要があるかもしれませんね。  



いかがでしたか?  



今回は、働きながら障害年金を申請される場合のポイントついてご紹介いたしました。


障害年金は、「働いていると受け取ることができない」と誤解されている方がいらっしゃいます。


働き続けることで、生活が安定し、病状に良い影響を与えることもあると思いますので、働いていても、労働の内容、種類、就労状況、仕事場で受けている援助の内容などによっては、障害年金を受け取ることできることがあるということを、ぜひ知っておいていただきたいと思います。


ご自身の生活の安定のためは、制度を知り、有効活用することがとても重要です。  


しかしながら、公的年金制度は複雑です。


もし、少しでも心配事や疑問がある場合は、できるだけ早く、年金事務所などの窓口や社会保険労務士などの専門家に相談してみましょう。 


当事務所では動画で障害年金の解説も行っておりますので、是非ご参考にしていただければと思います!  


ファーリア社会保険労務士事務所YouTubeチャンネル 

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