障害年金の診断書について解説!診断書は全部で8種類!

query_builder 2020/08/22
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障害年金 診断書 選び方 種類_R

障害年金申請では、初診日を確定することが出来たら次に診療を受けた医療機関に診断書の作成を依頼することになります。


障害年金の審査において、障害等級の判断材料となるのは診断書がほとんどですので、いかに日常生活の困難さを診断書に正しく記載してもらえるかが重要になってきます。


今回は医療機関に診断書の作成を依頼するにあたって注意するべき点を解説していきます。 診断書について動画でも解説してますので、ぜひ御覧ください!




障害年金請求で診断書は非常に重要

障害年金申請では「受診状況等証明書」「病歴・就労状況等申立書」「診断書」その他書類を提出することになりますが、最も重要なポイントは障害年金が「書類審査」のみで判断されるという点です。


つまり、現状がどんなに重い症状でも診断書に記載がなければ評価してもらえませんし、主張するべき症状と異なる診断書を提出してしまえば、適切な評価をしてもらうことが出来ずに、不支給や下位等級の認定につながってしまう場合があります。


初診日がはっきりしていれば、障害年金の認定の大部分は診断書によって決まってしまいますので、診断書の作成を医師に依頼する場合には、医師との十分なコミュニケーションと依頼するご本人も障害年金申請にあたっての最低限の知識を持ってお話した方が良いでしょう。

障害年金の診断書は全部で8種類

診断書は、障害の種類や部位によって使用する様式が異なっており、全部で8種類あります。


診断書を選択する際の注意点として、傷病名によって使用する診断書が決まっているわけではないということがあります。


すなわち、「傷病を起因とする、現在の障害の状態を最もよくあらわすことのできる診断書」を選択していく必要があります。


例えば、脳梗塞を発症してしまい障害が残ってしまった場合で、肢体に麻痺がある場合は「肢体の診断書」、構音障害や失語症がある場合には「聴覚、鼻腔機能、平衡機能、そしゃく・嚥下機能、言語機能の診断書」、器質性精神障害がある場合には「精神の診断書」を使用することになります。


この点に注意した上で、実際には傷病ごとに使われる診断書はある程度決まってくるため、それぞれの診断書ごとに、使用頻度の多い傷病をご紹介いたします。


日本年金機構からダウンロードすることが可能なそれぞれの診断書のリンクを記載しておりますので、必要に応じてご活用ください。

眼の障害用

【眼の診断書活用する傷病の例】


・目の障害

白内障、緑内障、視神経萎縮、角膜混濁、網膜脈絡膜、網膜色素変性症、ぶどう膜炎、眼球萎縮、糖尿病性網膜症、網膜剥離、眼瞼痙拳 など


・悪性新生物による障害

すべての悪性腫瘍


診断書ダウンロード(眼の障害用)

聴覚、鼻腔機能、平衡機能、そしゃく・嚥下機能、音声又は言語機能の障害用

【聴覚、鼻腔機能、平衡機能、そしゃく・嚥下機能、音声又は言語機能の診断書を活用する傷病の例】


・聴覚の障害

感音性難聴、突発性難聴、混合性難聴、耳硬化症、聴神経腫瘍、髄膜炎 など ・鼻腔機能の障害 外傷による欠損 など


・平衡機能の障害

メニエール病、脊髄小脳変性症、脳腫瘍、脳幹または小脳の脳血管障害(脳梗塞、脳出血など)、多発性硬化症 など


・そしゃく・嚥下機能の障害

腫瘍や外傷の切除等による顎・口腔・咽頭・喉頭の欠損等、重症筋無力症、筋ジストロフィ一、筋萎縮性側索硬化症(ALS)  など


・音声又は言語機能の障害

咽頭がん、喉頭がん、重症筋無力症、脳血管障害(脳梗塞、脳出血など)、脳腫瘍、頭部外傷、聴覚障害、筋萎縮性側索硬化症(ALS) など


・悪性新生物による障害

すべての悪性腫瘍


診断書ダウンロード(聴覚、鼻腔機能、平衡機能、そしゃく・嚥下機能、音声又は言語機能の障害用)

肢体の障害用

【肢体の診断書を活用する傷病の例】


・上下肢の障害

上肢の切断、下肢の切断、外傷性運動障害、脳腫瘍、頭部外傷後遺症、脊髄小脳変性症、パーキンソン病、多発性硬化症、重症筋無力症、筋ジストロフィ-、関節リウマチ、筋萎縮性側索硬化症(ALS) など


・体幹・脊柱の機能障害

脊髄性小児麻瘤、脳性麻痒、脊髄損傷、強直性脊椎炎、脊柱管狭窄症、脊柱の脱臼骨折、腰椎椎間板ヘルニア など


・平衡機能の障害

メニエール病、脳幹または小脳の脳血管障害(脳梗塞、脳出血など)、脳腫瘍、脊髄小脳変性症、多発性硬化症 など


・肢体の機能の障害

脳血管障害(脳梗塞、脳出血など)、脳腫瘍、頭部外傷後遺症、脊髄小脳変性症、脊髄損傷、パーキンソン病、多発性硬化症、重症筋無力症、筋ジストロフィ-、関節リウマチ、筋萎縮性側索硬化症(ALS) など


・神経系統の障害

脳血管障害(脳梗塞、脳出血など)、脳腫瘍、脊髄血管障害、脊髄腫瘍、脊髄損傷、糖尿病、パーキンソン病、多発性硬化症、頭部外傷など


・悪性新生物による障害

すべての悪性腫瘍


・その他の疾患による障害


ヒト免疫不全ウイルス感染症、クローン病、直腸腫瘍、膀胱腫瘍、化学物質過敏症、線維筋痛症、慢性疲労症候群、脳脊髄液減少症、全身性エリテマトーデス(SLE) など


診断書ダウンロード(肢体の障害用)

精神の障害用

【精神の診断書を活用する傷病例】


・精神の障害

うつ病、躁うつ病(双極性障害)、統合失調症、知的障害、発達障害(自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害(ASD)、注意欠如・多動症/注意欠如・多動性障害(ADHD)、限局性学習症/限局性学習障害(SLD)など)、てんかん、認知症、脳血管障害(脳梗塞、脳出血など)、頭部外傷後遺症 など


・神経系統の障害 

血管障害(脳梗塞、脳出血など)、脊髄血管障害、脊髄腫瘍、糖尿病、多発性硬化症、頭部外傷、脊髄損傷、パーキンソン病 など


・悪性新生物による障害

すべての悪性腫瘍


診断書ダウンロード(精神の障害用)

呼吸器疾患の障害用

【呼吸器疾患の診断書を活用する傷病の例】


肺結核、じん肺、気管支喘息、問質性肺炎、肺がん、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺高血圧症 など


診断書ダウンロード(呼吸器疾患の障害用)

循環器疾患の障害用

【循環器疾患の診断書を活用する傷病の例】


・循環器疾患の障害

大動脈弁膜症(大動脈狭窄症・大動脈弁閉鎖不全症)、僧帽弁膜症(僧帽弁狭窄症・僧帽弁閉鎖不全症)、慢性虚血性心疾患、冠状動脈硬化症、心筋梗塞、狭心症、ブルガダ症候群 など


・高血圧症による障害

悪性高血圧症(高血圧緊急症) など


診断書ダウンロード(循環器疾患の障害用)

腎疾患・肝疾患、糖尿病の障害用

【腎疾患・肝疾患、糖尿病の診断書を活用する傷病の例】


・腎疾患の障害

慢性腎炎、慢性糸球体腎炎、ネフローゼ症候群、糖尿病性腎症、腎硬化症、多発性嚢包腎 など


・肺疾患の障害

肺がん、肝炎、肝硬変 など


・悪性新生物による障害

すべての悪性腫瘍


診断書ダウンロード(腎疾患・肝疾患、糖尿病の障害用)

血液・造血器、その他の障害用

【血液・造血器、その他の診断書を活用する傷病の例】


・血液・造血器疾患の障害

再生不良性貧血、白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、血小板減少性紫斑病、凝固因子欠乏症(血友病など)、骨髄異形成症候群(MDS)  など


・神経系統の障害

脳血管障害(脳梗塞、脳出血など)、脊髄血管障害、脳腫瘍、脊髄腫瘍、糖尿病、多発性硬化症、頭部外傷、脊髄損傷、パーキンソン病 など


・代謝疾患による障害

糖尿病、糖尿病を原因とする合併症 など


・悪性新生物による障害

すべての悪性腫瘍


・その他の疾患による障害

ヒト免疫不全ウイルス感染症、クローン病、直腸腫瘍、膀胱腫瘍、化学物質過敏症、線維筋痛症、慢性疲労症候群、脳脊髄液減少症、全身性エリテマトーデス(SLE) など


診断書ダウンロード(血液・造血器、その他の障害用)

診断書取得時の注意点は?

障害年金の診断書を取得する際には、医療機関にとりあえず作成を依頼するのではなく、申請までのスケジュールをよく検討した上で、どの診断書を使って申請するのかを考えて依頼しましょう。


また、診断書を複数取得する際には「併合認定」の扱いに注意が必要になります。

有効期限に注意しましょう

障害年金の申請をする場合、診断書に有効期限があり、せっかく取得した診断書が使えず、再度取得する必要が出てきてしまう場合がありますので、診断書の有効期限には十分注意をしましょう。


【診断書に有効期限がある場合】


・事後重症請求の場合 請求日以前3ヶ月以内の診断書が必要。


・遡及請求の場合 障害認定日以降3ヶ月以内の診断書および、障害認定日から1年以上経過して請求する場合は請求日以前3ヶ月以内の診断書の2枚が必要。


この「請求日以前3ヶ月以内の診断書」が必要な場合に、障害認定日は変化することはありませんが、請求日は請求書を提出する日となるために有効期限があることになります。


この有効期限は「請求日以前3ヵ月以内の症状」が書かれたものになります。(現症日)


「現症日から3ヵ月以内」であって、診断書作成日から3ヵ月以内ではないので注意する必要があります。


お忙しい先生だと診断書完成までに1ヶ月以上掛かってしまう場合もありますので、診断書がいつまでに必要なのかを先生にしっかりと伝えるようにしましょう。

日常生活についてしっかりと伝えましょう

障害年金では、日常生活にどのような支障があるのかが重要になってきます。


しかし、診断書を書いていただく先生は検査成績や臨床所見については当然把握されていますが、一緒に生活しているわけではないため、患者様の日常生活の支障については把握することはできません。


仮に、日常生活の支障についてお伝えしても、短い診療時間の中ですべてを詳細に把握していただくことは簡単ではありません。


そのため、先生に日常生活の支障について正しく評価をしていただくためには、自身の日常生活で困っていることについて一覧にしてお渡しするようにしましょう。  


「病歴・就労状況等申立書」を事前に作成し、診断書作成の参考にしていただくことも非常に有効です。


完成した診断書を見て、思っているよりも軽く書かれていた、ということがないようにしっかりと準備をして診断書作成を依頼するようにしましょう。

診断書を複数取る場合は併合認定表を確認しましょう

「併合認定」とは 障害年金では1つの傷病による障害でも、複数部位に障害がある場合には、それぞれの診断書を提出することで、上位の障害等級に認定される場合があり、これを併合認定と言います。


例えば、3級+3級で2級の認定を受けることが可能な場合があります。


ただし、それぞれの障害が障害等級に該当していたとしても必ず上位認定されるわけではありません。


この併合認定は、障害認定基準の中にある「併合認定表」によって判断されます。


一つの障害で認定基準上障害等級に該当している場合に、他の障害についても診断書取得が可能な場合に、この併合認定表を参考にして、上位等級に併合認定される可能性があるのかを事前にチェックするようにしましょう。


障害年金診断書の作成料は非常に高いため、複数障害があっても、1枚しか診断書を取らないという判断が正しい場合もあります。


障害認定基準から、併合認定基準だけを抜粋していますのでご参考いただければと思います。


併合認定基準(障害認定基準より抜粋)


当事務所では動画で障害年金の解説も行っておりますので、是非ご参考にしていただければと思います!

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