障害年金の請求方法にはどんなものがあるのか分かりやすく解説【動画解説あり】

query_builder 2020/08/15
ブログ
障害年金 請求方法_R

障害年金の請求では、初診日を特定し、障害認定日が判明したら、障害認定日時点の障害状態などを加味した上で、障害年金の請求の方法(請求の方針)を検討していくことになります。


障害年金の請求方法にはいくつか種類があり、それぞれで請求の仕方や必要な診断書などが異なっており、特に診断書には期限がある場合があるため、自身がどの方法で障害年金を請求していくかをよく検討した上で、請求に必要な書類を集めていくことになります。


では、この「障害年金の請求方法」について、具体的に解説していきたいと思います。


障害年金の請求方法について動画でも解説していますので、ぜひご覧ください!

障害認定日請求

疑問

初診日から1年6ヶ月経過したら、障害年金の申請ができるんですよね?

セミナー講師

そうですね。障害年金は、原則的に障害認定日時点で障害状態、すなわち障害等級1級から3級(障害基礎年金の場合は1級又は2級)にあると認定されることで、受給することが可能になります。


障害認定日とは、障害の程度の認定を行う日のことで

1.請求傷病の初診日から1年6ヶ月を経過した日
2.初診日から1年6ヶ月経過する前に傷病が治癒(症状が固定)した場合は、治癒した日

のこと言います。

障害認定日に障害状態にあると考えられる場合には請求する時期によって次の2種類の請求方法があります。


①本来請求

②遡及請求


障害認定日についてはこちらで詳しく解説しているので併せてご覧ください。

障害年金の障害認定日っていつのこと?原則と例外について解説【動画解説あり】

疑問

本来請求は障害年金の基本的な請求方法ということですか?

セミナー講師

そうですね。障害認定日から1年以内に請求をする場合、原則的な請求方法であるため、本来請求と呼ばれます。


障害認定日時点の障害状態が認められれば、受給権が障害認定日に発生することになり、翌月分から障害年金が支給されます。


この場合には障害認定日以後3ヶ月以内の障害の状態で作成された診断書が必要になります。


本来請求をする場合の時系列の例はこのようになります。

疑問

遡及請求は過去の分も障害年金請求ができるの?

セミナー講師

はい、障害年金について知らなかったり、該当しないと思っていた、などの理由で、障害認定日から時間が経ってしまっている場合があります。


そんな時でも、遡って受給できる場合があります。 障害認定日から1年以上経過してしまった場合には、障害認定日時点で障害状態にあったことと今現在障害状態にあることを証明することで、遡及して障害年金を受給することができます。


これを、遡及請求と呼びます。 受給権の発生は、本来請求と同様に障害認定日に発生することになり、障害認定日の翌月分から遡って障害年金が支給されます。


ただし、年金の支払いには時効があるため、請求日から見て5年を超える期間については支給されません。


この場合に必要な診断書は、

・障害認定日以後3ヶ月以内の障害の状態で作成された診断書

・請求日以前3ヶ月以内の障害の状態で作成された診断書

の2枚が原則として必要になります。


遡及請求をする場合の時系列の例はこのようになります。

事後重症請求

疑問

障害認定日にはまだ症状が軽かった時はどうしたらいいの?

セミナー講師

はい、障害認定日時点では障害状態になく、その後重症化し、65歳に達する日の前日までに障害状態に該当するような場合には、障害状態に該当した時点から障害年金を受給することができます。


これを事後重症請求と呼びます。


仮に障害認定日時点で障害状態にあったとしても、廃院やカルテが既に廃棄されているなどで、障害認定日の診断書が入手不可能な場合には、この事後重症請求を活用することになります。


事後重症請求では一切の遡及がなく、請求書受付日が受給権発生日となり、その翌月分からしか障害年金が支給されないため、障害状態に該当した場合や該当していることに気づいた場合は、急いで請求をしていく必要があります。


この場合に必要な診断書は、 請求日以前3ヶ月以内の障害の状態で作成された診断書 が必要になります。


事後重症請求は65歳に達する(65歳の誕生日の前日)と請求することが出来ないことや、老齢基礎年金の繰り上げ請求をすると、65歳に達したとみなされるため注意が必要になります。


事後重症請求をする場合の時系列の例はこのようになります。


初めて1級または2級

疑問

認定日請求と事後重症請求以外には請求方法はないの?

セミナー講師

他には、「初めて1級」や「初めて2級」という請求方法もあります。


これは、既に障害等級が1級または2級に該当しない障害状態にある方が、新たに別な傷病を生じ、それぞれの障害状態を併合することで、初めて1級または2級の障害状態に該当した場合の請求になります。  

※65歳に達する前日までに該当している必要があります。


この新たに生じた傷病を「基準傷病」を呼び、初診日要件や保険料納付要件は、後発の基準傷病で判断することになり、既存障害の障害状態と、基準傷病の障害認定日以後の障害状態で併合認定がされることになります。


注意点は、受給権の発生が基準障害の障害認定日ではなく、障害認定日以後の「障害等級に該当することが確認できた日」になります。


つまり、診断書の現症年月日等が基準となるということです。ただし、年金の支払いは請求書受付月の翌月分からとなることに注意が必要です。


初めて1級または2級の場合は、受給権発生日の診断書が必要となり、仮に受給権発生日より1年以上経過して請求する場合は、請求日以前3ヶ月以内の障害の状態で作成された診断書が必要になります。

障害年金の所得制限

疑問

障害年金に所得制限はあるんですか?

セミナー講師

所得制限については、お問い合わせの多いご質問ですね。


障害年金に所得制限は原則的にありません。


したがって、いくら収入が多くても障害状態に該当している限りは受給し続けることが可能になります。


しかし、例外的に所得制限がかかる場合があります。


それは、初診日が20歳前にある「20歳前障害」による障害年金の場合です。


我が国の年金制度は、20歳以上になると、加入義務が発生し、年金保険料を収めることになります。


当然20歳前は年金制度への加入をしておらず、年金保険料の支払いはありません。 ※20歳前に就職し、厚生年金に加入している期間に初診日がある場合は、所得による制限はありません。 この場合に、年金制度に加入していない20歳前の障害については保証しないこととすると、生活保障としての役割を果たすことができませんので、この場合には障害基礎年金を支給することになっています。


この保険料支払いの有無によるバランスを取るために、20歳前の障害による障害年金では所得制限が設けられ、一定の所得を超えると、2分の1支給停止や全額支給停止となります。


支給停止となる所得の基準は次のとおりです。


1/2支給停止 360万4千円を超える場合

全額支給停止 462万1千円を超える場合


なお、扶養親族がいる場合、扶養親族1人につきそれぞれの所得制限限度額に38万円が加算されます。

※扶養親族が老人控除対象配偶者もしくは老人扶養親族であるときは、1人につき48万円加算、特定扶養親族であるときは1人につき63万円加算されます。

座ってる白馬

ありがとうございました。勉強になりました!

セミナー講師

今回は障害年金の請求方法についてご紹介いたしました。


年金制度は複雑であるうえに、手続きも大変なことが多いです。


特に事後重症請求や5年以上遡って請求する場合は急いで請求しなければもらえる年金が減っていってしまう場合がありますので、少しでも心配事や疑問がある場合は、できるだけ早く、社会保険労務士などの専門家に相談することが大切です。


当事務所では動画で障害年金の解説も行っておりますので、是非ご参考にしていただければと思います!

NEW

  • 障害等級2級以上の方は申請漏れに注意!年金生活者支援給付金とは?

    query_builder 2020/11/19
  • 人工透析で20歳前の初診日証明が取れないとのご相談

    query_builder 2020/11/12
  • 障害年金の支給日(振込日)や初回の振込はいつになるのか解説します!

    query_builder 2020/11/07
  • リビング福島で障害年金についてのコラムを掲載していただいています!

    query_builder 2020/11/06
  • 「年金について学ぼう」日本年金機構の年金制度について学べるページのご紹介

    query_builder 2020/11/05

CATEGORY

ARCHIVE